はじめに...
このHPは、le coconの現在進行中のプロジェクト『47Pack Bag exhibition. Thanks Cows!』を実現するために、立ち上げたHPです。
まずはle coconについて紹介させていただきます。
2014年の秋に沖縄県那覇市の事業所で生まれた福祉プロダクト、"le cocon"。
牛乳などの飲料パックを使い、アップサイクルで障がいを持つ方々と鞄をメインに制作しています。
2016年、もっと色んな場所や地域と繋がるインクルーシブ・デザインを目指して独立。
シンプルでお直しの利く永続的で持続可能な物づくりを目標にしながら、障がい者の社会参加を応援しています。
『47Pack Bag exhibition. Thanks Cows!』
『47Pack Bag exhibition. Thanks Cows!』とは47都道府県のご当地牛乳のパックを使い、le coconのプロダクトでもおなじみの
トートバッグを作り、それを一同並べ、見比べることのできる展覧会です。
とは言っても現段階では展覧会の日程は未定であり、開催実現に向けて一歩一歩準備をしている段階です。それぞれの県のご当地牛乳を調査し、またその銘柄のパックを回収しようやくスタート地点につくので、長い長いプロジェクトになりそうです。日本の南の小さな島でものづくりをしているle cocon。普段は沖縄の飲料パックを、沖縄の福祉施設を利用する方々と作っていますが、このプロジェクトは47都道府県に住む皆様と一緒に形にすることが出来たら...と願っております。
ことのきっかけ...
「47都道府県の牛乳パックでかばんを作りたい。」
沖縄の牛乳を含む飲料パックは、ガロンの名残から来る946mlという内容量表示が一番の特徴ですが、それ以外にも色鮮やかな絵柄や広告にも面白さがあります。
牧場の緑にホルスタインのぶちが映える定番の牧歌的な風景の横には、地元スポーツの応援、選挙、飲酒運転、深夜徘徊、医療、環境など様々な分野への啓蒙、啓発広告が付いていることが少なくありません。
他の地域はどうなんだろう?と確認してみて、まず広告がほぼ見当たらないことに驚きました。そしてパッケージのデザインも、牛や牧場とは限らない。沖縄の5色刷に対して3色刷のロゴで勝負している物が多い。当然ですが内容量表示が1000mlである。
これは地域で違うのか?それとも沖縄だけが特別なのか。
比べたい。いっそのこと47個鞄を作って並べて観察してみたい!
出発点は単純な好奇心でしたが、各地のパック調べを進めて行く内に、デザインの面白さはもちろん、地元の方が推すご当地牛乳を各都道府県それぞれひとつに絞れない事も分かってきました。日本を縦横無尽に走る山が地域の声を分けていて、沖縄に置き換えるとそれはまるで本島と離島を隔てる海のようにはっきりしています。山を境にした酪農には熱い地域愛と”思い出の中の牛乳”があって、牛乳のパッケージにはそんな酪農と個人の歴史が垣間見られるだけでなく、最近では日本の歩みとも重なっているかも知れないと感じ始めています。
創業100年を超える牛乳から見えて来る日本や、新しい牛乳から感じられる日本を、パックという「今」で切り取ってパッケージデザインの面白さと一緒に感じること。このもの作りは、47都道府県の皆さんの声をかばんに入れて、ゆっくりと進むプロジェクトです。
※当企画展のかばんは展示を目的に各企業様の許可を得て制作しております。
■ le cocon (ル・ココン)